フリーランスの孤独は「仕組み」で乗り越えられる|僕が実践するメンタルケアを紹介

フリーランスの孤独は「仕組み」で乗り越えられる|僕が実践するメンタルケアを紹介

「フリーランスって、自由で最高」独立する前は、誰もがそんな理想を抱きます。

しかし、実際にその道を歩み始めると、ふとした瞬間に、

「フリーランスは孤独かも…」
「めんどうな人間関係はなくなったけど、寂しいかも…」

のようにまるで冷たい水に浸されたかのような、孤独感に襲われる…そんな経験はありませんか?

こんにちは、torifを運営しているいっぺいです。

僕も、会社員時代は、常にチームで働き、周りにはいつも仲間がいました。その「当たり前」を失った時、初めて「孤独」というものの正体を知ったのです。

この記事は、そんな僕が孤独とどう向き合い、それをどうやって「成長の機会」に変えてきたのか、その試行錯誤をお伝えできたらと思います。

これは、精神論ではありません。孤独という強大な敵と戦うための、超具体的な「仕組み」の話です。

目次

【結論】フリーランスの孤独は「意志」ではなく「仕組み」で乗り越える

「寂しいから、頑張って人と会おう」

残念ながら、そんな根性論だけで、フリーランスの孤独という根深い問題は解決しません。なぜなら、フリーランスの孤独は、個人の性格だけでなく、その働き方の「構造」に起因するからです。

実際に、内閣官房の「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」では、若い世代ほど孤独感が高い傾向が見られ、また、内閣府の「地域における『つながり』に関する調査」でも、地域との繋がりの希薄化が指摘されています。

フリーランスという働き方は、この社会的な課題と直面しやすい構造にあるのです。

だからこそ、大切なのは、孤独を感じにくい環境を『仕組み』として作り上げ、自分のメンタルを安定させ、人とのつながりを意識的に構築すること。この記事では、そのための具体的な方法を全てお伝えします。

あなたを蝕む「3つの孤独」の正体

あなたが感じているその漠然とした孤独感。

まずはその正体を突き止めることが、解決への第一歩です。僕の経験上、フリーランスが感じる孤独は、大きく3つのタイプに分類できます。

きっと、あなたにも思い当たる節があるはずです。

孤独①:雑談相手がいない「コミュニケーションの孤立」

フリーランスになる直前、僕は数人のチームを率いるリーダーでした。

仕事の話はもちろん、ランチや喫煙所での何気ない雑談、時には愚痴を言い合ったり…。常に誰かの声が聞こえる環境が、僕にとっては当たり前でした。

しかし、フリーランスになった途端、その全てがなくなります。

クライアントとのオンラインMTGはありますが、アジェンダに沿った業務連絡が中心で、雑談が生まれる余地はほとんどありません。この「目的のない会話」の喪失が、じわじわと心を蝕み、「社会から切り離された」という感覚を生むのです。

孤独②:「社員だけの飲み会」に感じる、見えない壁

僕は現在、業務委託として複数の会社と契約しています。

ありがたいことに、どの現場でもチームの一員として扱ってもらえます。しかし、ふとした瞬間に、見えない壁を感じることがあります。

例えば、「社員だけのイベント」や「正社員対象の福利厚生」の話を耳にした時。その度に、「ああ、僕はフリーランスで、本当の意味での『仲間』ではないんだな」と、寂しさと疎外感を覚えるのです。

これは、会社という組織に所属していた頃には、決して感じることのなかった、フリーランス特有の孤独感と言えるでしょう。

孤独③:一人で全てを背負う「意思決定の孤独」

フリーランスは、自分の城の王です。しかし、それは同時に、全ての決定と責任を一人で背負うことを意味します。

「この案件、受けるべきか?」
「単価交渉、どう切り出すべきか?」
「このままで、来年も仕事はあるだろうか?」

キャリアに関する重大な決断から、日々の細かなタスクに至るまで、相談できる上司や同僚はいません。この「意思決定の孤独」が、将来への漠然とした不安に繋がり、精神的なプレッシャーとしてのしかかってくるのです。

【守りのメンタルケア】孤独に飲み込まれないための自己防衛術

「僕は、もともとメンタルが強い方です。それでも、フリーランスとして戦い続けるためには、意識的なセルフケアが不可欠だと学びました」と、正直なスタンスを提示する。

僕の思考整理術:Evernoteを使った「感情の言語化」プロセス

僕にとって、Evernoteは単なるメモアプリではありません。

それは、自分の感情と向き合い、心を整理するための欠かせないツールです。何かネガティブな出来事があった時、僕は「悩む」のではなく、まず「書き出す」ことを徹底しています。

これにより、「悩む」という無駄な時間をほぼゼロにすることができました。この手法は、心理学でいう「メタ認知(自分を客観的に認識する能力)」のトレーニングとしても、非常に有効です。

▼僕がやっているEvernoteを使った感情の整理プロセス

スクロールできます
ステップやること具体例
①事象の記録客観的な事実だけを書き出す「クライアントから、厳しいフィードバックを受けた」
②感情の吐露醜い感情も、全て正直に書き出す「悔しい、悲しい、自分の無力さが情けない」
③「なぜ」の深掘りなぜそう感じるのか、自問自答する「なぜ悔しい?→自分の提案に自信があったから」
④整理と行動客観視し、次へのアクションを決める「次は、データをもっと補強して再提案しよう」

僕のナイトルーティン:日記とタスク整理で、心を整える

これも正直に告白しますが、毎日欠かさずやっているわけではありません。

疲れてサボってしまう日も、もちろんあります。しかし、これをやった日とやらなかった日では、翌朝の心の軽さが違います。

やっていることは、2つだけ。

  1. ごく簡単な日記を書く その日あったこと、感じたことを数行でもいいから書き出す。これで、頭の中が整理されます。
  2. 翌日のタスクを整理する Todoistを開き、明日やるべきことを確認し、優先順位をつける。これにより、「明日は、まず何から始めよう…」という朝の迷いがなくなり、スムーズに一日をスタートできます。

この2つの簡単な習慣が、日々の精神的な安定に、大きく貢献してくれています。

この具体的なタスク管理術については、僕が愛用しているTodoistの使い方と共に、こちらの記事で徹底解説しています。

【攻めのつながり作り】孤独を「成長機会」に変える人との関わり方

ここまでの「守りのメンタルケア」で、自分の心の土台を整えることができました。

この安定した土台があって初めて、僕たちは他者と健全な関係を築くための「攻め」の一歩を踏み出すことができるのです。

孤独を感じたから、必死で人とのつながりを求めたわけではありません。

しかし、結果的に、人との「ご縁」が僕の孤独を癒し、フリーランスとしてのキャリアを大きく飛躍させてくれました。

守りのメンタルケアが「マイナスをゼロにする」ためのものなら、ここからは「ゼロをプラスに変える」ための、攻めの関わり方についてお話しします。

失敗から学ぶ:僕が「立食飲み会」に行かなくなった理由

フリーランスになりたての頃、後輩に誘われて、様々な業種の人が集まる立食形式の飲み会に参加したことがあります。「新しい出会いがあるかも」と、少しだけ期待していました。

しかし、結果は惨敗。もともと人見知りな性格なのもあり、自分から積極的に話しかけることができず、知っている人とだけ少し話し、あとは壁際に立っているだけ。結局、特に何も得られないまま、会費と時間を浪費して帰ってきました。

この経験から学んだのは、「目的のない交流は、時間の無駄になることもある」という、当たり前だけど重要な教訓です。

ただやみくもに人と会うのではなく、自分にとって価値のある「つながり」を、見極める必要があるのです。

僕の居場所:業務委託先を「コミュニティ」と捉える働き方

僕にとって、今最も価値のある「つながり」は、業務委託として参画しているクライアント企業そのものです。

僕は彼らを単なる「得意先」や「発注元」だとは考えていません。

共に同じ目標に向かって走る「コミュニティ」であり、僕を成長させてくれる「学びの場」だと捉えています。

そこには、常に最新のSEOの知見があり、僕よりも優れたスキルを持つ方々がたくさんいます。彼らとの日々のコミュニケーションや、仕事に対する誠実な姿勢から、僕はコンサルタントとして、そして一人の人間として、多くのことを学ばせてもらっています。

この「仕事を通じた繋がり」こそが、僕の孤独を埋め、成長を加速させてくれる、最高の環境なのです。

このような良好な関係は、日々の丁寧な報連相の積み重ねによって築かれます。「仕事ができる人」と思われるための、僕なりのコミュニケーションの型については、こちらの記事が参考になるはずです。

僕の転機:人生を変えた、X(旧Twitter)からの応募

そして、その最高のコミュニティとの出会いのきっかけは、何を隠そう、X(旧Twitter)でした。

その会社のCEOが、Xで「SEOコンサルの業務委託メンバーを募集します」と投稿しているのを、偶然見つけたのです。その方の発信には以前から注目しており、その誠実な人柄と、圧倒的な専門性に、密かに憧れを抱いていました。

「ダメ元でもいいから、応募してみよう」

その、ほんの少しの勇気が、僕のフリーランス人生を大きく変える転機となりました。あの日、もし僕が「自分なんて相手にされないだろう」と諦めていたら、今の僕はありません。

たった一つの勇気ある行動が、人生を変えるほどの「ご縁」を引き寄せることもある。あなたにも、そんな出会いが必ず訪れると、僕は信じています。

【FAQ】フリーランスの孤独に関するよくある質問

最後に、この記事を読んだあなたが抱くであろう「でも、自分は…」という、最後の不安に、先輩としてお答えします。

Q. もともと一人が好きなのですが、それでも誰かと繋がるべきですか?

無理につながる必要は全くありません。僕も、基本的には一人の時間が好きです。大切なのは「孤独」「孤立」を、明確に区別することです。

自分の意思で一人でいる時間を選ぶ「孤独」は、むしろ生産性を高め、自己と向き合うための貴重な時間です。

しかし、相談したい時に誰もいない、助けを求められない「孤立」は、あなたを精神的に追い詰める危険な状態です。

この記事で紹介したような、いざという時に頼れる細い繋がりを、1つか2つ持っておくだけで十分です。常に誰かと一緒にいる必要はないのです。

Q. コミュニティに入るのが苦手です。他に方法はありますか?

僕も同じです。だからこそ、この記事では「コミュニティに入れ」とは言いませんでした。

僕が実践しているように、まずはXで、あなたが尊敬する人や、同じ目標を持つ仲間を一人見つけて、その人の発信に「いいね」を押したり、敬意のこもったリプライを送ったりすることから始めてみてください。

大切なのは、見返りを求めないこと。

「この人とつながりたい」という純粋な気持ちで、相手に貢献する意識を持つことです。その小さな一歩が、未来の大きな繋がりに変わる可能性を、秘めています。

まとめ:孤独を知るからこそ、人は強くなれる

フリーランスにとって、孤独は避けて通れない道かもしれません。

しかし、それは決して悪いことばかりではない、と今の僕は断言できます。

孤独だからこそ、僕たちは自分自身の弱さと深く向き合うことができる。孤独だからこそ、何気ない雑談の価値や、人との繋がりの温かさを、心から実感できる。

そして、その孤独を乗り越えた先に、あなたはきっと、会社員時代よりもずっと強く、しなやかで、そして優しい自分に出会えるはずです。

この記事が、あなたの孤独にそっと寄り添い、次の一歩を踏み出す勇気となることを、心から願っています。

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この記事を書いた人

フリーランスとして活動中です。得意分野はSEO / コンテンツマーケ / Webマーケティング。(SEO歴6年)。主にフリーランス、ブログ運営に関する情報を発信していきます。

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