検索クエリとは?キーワードとの違いやSEOでの活用について紹介

SEOを学ぶ、SEO施策を実行する上で「検索クエリ」の理解は必須です。

高品質なコンテンツを制作するため、ユーザーのニーズを把握するためなど、検索クエリを理解することはSEOでは超大事なんです。

  • SEO担当の方
  • ブログを始めたばかりの方

などSEOについて学ぶ必要のある方には、ぜひこの記事の内容は暗記してほしいくらいです。それくらい重要なんです。前置きは少なめに早速本文へどうぞ。

目次

検索クエリとは

検索クエリとは、ユーザーがGoogleなどの検索エンジンに入力する言葉のことです。クエリや検索クエリー、検索語句とも呼ばれています。

例えば、渋谷で美味しいランチを食べたいと思ったら、あなたならなんて検索しますか?おそらく「渋谷 ランチ」とか「渋谷 ランチ おすすめ」などでしょうか。「渋谷 ランチ」のことを検索クエリと呼ぶのです。

検索クエリは1つの単語であることもあるし、2つ、3つ、4つの単語の組み合わせてであることもあります。また、文章の可能性もあるでしょう。

面白いところは、ユーザーの素直な悩みや不安、欲求が反映されていることです。検索しているところなんて誰にも見られませんし、検索履歴も人に見せるものではありません。だからこそ、ユーザーは素直に自分の欲求を入力します。

ユーザーは自分の悩みや不安を言語化できない

ただ、知らないことやわからないことを検索しているため、ユーザーは自分の悩みや不安を上手に言語化できません。これがSEOの難しいところ。

素直に入力はするのですが、言語化できないので、単語になってしまったり、少ない言葉になってしまったりするのです。

例えば「ダイエット」という検索クエリはGoogleで月間、24万6,000回検索されています。(Googleキーワードプランナーで調査)

検索されている回数は相当多いのですが、「ダイエット」だけではニーズがわかりません。ダイエットしたいとか、ダイエットに興味があることはわかるのですが、詳細がつかめないのです。

  • 簡単にダイエットする方法が知りたいのか
  • ダイエットサプリを購入したいのか
  • ダイエットのための食事方法が知りたいのか
  • ダイエットするための運動が知りたいのか
  • 自分に合ったダイエット方法が知りたいのか

色々なニーズがありますが、「ダイエット」の単ワードではわかりません。このようにユーザーは自分の悩みや不安、知りたいことを的確に言語化できないのです。

検索クエリとキーワードの違い

SEOやリスティング広告の運用シーンではよく「キーワード」という言葉が使われます。混同されがちですが、キーワードは「単語」「単語の組み合わせ」と言い換えることができ、主にマーケティング担当者目線で使われる言葉です。

一方、検索クエリは「ユーザーが検索エンジンに入力した言葉」という意味があるので、それを含めたい場合に使う言葉。僕は約10年Web業界で働いていますが、使う頻度はキーワードの方が圧倒的に多いです。

キーワードの使用例
・新規メディアを立ち上げるためにSEO的な観点からキーワードを洗い出す
・新規記事を50本制作したいがキーワードが足りていないから抽出する
・「ゴルフ 上達」というキーワードで上位表示させたい

検索クエリの使用例
・サーチコンソールを使ってオウンドメディアの検索クエリを確認する
・検索クエリからニーズ(検索意図)を分析し品質の高いコンテンツを制作する

検索クエリと検索意図の違い

SEOについて勉強しているとよく「検索意図」や「検索ニーズ」という言葉を見かけます。検索意図とは、検索するユーザーの本当の欲求や気持ちのことです。「検索した目的」と考えてもいいかもしれません。

検索クエリは、ユーザーが入力した言葉そのものを指しますが、気持ちや背景や目的を入力することは少ないです。それをいちいち入力するのは、入力する言葉が増えてしまいめんどくさいからです。

それにそれを検索エンジンに入力しても、自分が欲しい情報にたどり着けないことを理解しています。検索クエリは入力した言葉そのもの。検索意図は、ユーザーの気持ちや目的とおぼえましょう。

例1)
検索クエリ:渋谷 おしゃれなレストラン
検索意図:意中の女の子に振り向いてほしい、彼女に喜んでもらいたい、見栄をはりたい

例2)
検索クエリ:ダイエット サプリ
検索意図:楽にやせたい、痩せてモテたい

例3)
検索クエリ:転職したい
検索意図:収入を上げたい、働く環境を変えたい、スキルアップしたい

SEOコンテンツを制作するときは、この検索意図を把握することが超重要です。それについて詳しく解説した記事もあるので、ぜひ併せて読んでみてください。

検索クエリの意図による4つの分類

さて、ここからはより具体的な説明をしていきます。検索クエリはその意図によって4つに分類できます。この分類を理解し、コンテンツ制作に活かしていきます。

インフォメーショナルクエリ(意図:知りたい)

Know型クエリと呼ばれたりもします。検索意図としては「知りたい」です。あるトピックについて知りたいときにインフォメーショナルクエリでユーザーは検索します。

▼インフォメーショナルクエリの具体例

検索クエリ検索意図
ダイエット サプリ 相場ダイエットサプリのおおよその価格を知りたい。
30代 ジャケット コーデ30代におすすめなジャケットを羽織ったコーディネートを知りたい。
面接 対策面接の対策方法を知りたい。面接を突破したい。
SEO とはSEOの意味や概念を知りたい。
アメリカ 首都アメリカの首都を知りたい。

ペンシルバニア州立大学の調査(検索クエリのユーザーの意図を判断する調査)ではこのインフォメ―ショナルクエリは、全体の検索ボリュームの約80%を占めていると言われています。

検索クエリのユーザー意図の調査結果
引用元:Determining the User Intent of Web Search Engine Queries

トランザクショナルクエリ(意図:アクションしたい)

Do型クエリと呼ばれたりもします。検索意図としては「アクションしたい」です。購入したいとか、会員登録したいとか、サービスに申し込みたいとか。何か行動を起こしたいときにユーザーはトランザクショナルクエリで検索します。

▼トランザクショナルクエリの具体例

検索クエリ検索意図
ジャケット 購入ジャケットを購入したい。
Amazon プライム 登録Amazonプライムに登録したい。
Google ログインGoogleにログインしたい。
トトロ 動画トトロの動画を見たい。
クローム ダウンロードGoogle Chromeをダウンロードしたい。

トランザクショナルクエリは検索意図が明確に反映されていることが多いです。例えば「ジャケット」の単ワードで検索した場合を比較してみましょう。

「ジャケット」のみの検索では以下のように検索意図はたくさんあり、正確にはわかりません。

  • ジャケットのコーディネートが知りたい
  • 自分に合うジャケットを買いたい
  • ジャケットを着る必要があるシーンが知りたい
  • ジャケットの色はどれにすればよいのか知りたい

しかし「ジャケット 購入」と後ろに「購入」がプラスされるだけで、検索意図が明確になります。このようにキーワードが増えれば、検索意図を把握しやすいのです。

また、トランザクショナルクエリはCV(コンバージョン)につながりやすい、顕在層が検索します。あなたのブログやオウンドメディアで、PRしたい商品やサービスにつながりやすいため、サイト開設序盤で狙っていきたいキーワード郡です。

ナビゲーショナルクエリ(意図:特定のサイトやページを見たい)

案内型クエリと呼ばれたりもします。検索意図としては「特定サイトやページに行きたい」です。例えば下記のようなクエリになります。

▼ナビゲーショナルクエリの具体例

  • Google
  • Instagram
  • 食べログ
  • Netflix
  • 経済産業省

特定のサイトやページに訪れて何がしたいかまでは、ナビゲーショナルクエリからはわかりません。これで検索するユーザーは、サイトやページにたどり着くことが目的なのです。

ビジットインパーソンクエリ(意図:近隣情報を知りたい)

エリア型クエリと呼ばれたりもします。検索意図としては「今いる場所から近くの情報を探したい」です。外出中にスマホを使って検索している状況を想定しています。例えば下記のようなクエリです。

▼ビジットインパーソンクエリの具体例

  • 駐車場
  • コンビニ
  • 歯医者
  • ファミレス
  • 寿司屋

Googleなどの検索エンジンの他、Googleマップなどのナビゲーションアプリで検索されるケースもあります。

サイトに流入しているユーザーの検索クエリの調べ方

ここからは自社サイトやブログに流入しているユーザーの検索クエリの調べ方を紹介していきます。

実際にサイトに流入してくるユーザーの検索クエリを知ることは、サイト改善につながります。流入しているユーザーの特性をつかんだり、ニーズを把握したり、ユーザー像がわかります。ユーザー像をつかむことで、ニーズも見えてくるので、それに合わせてコンテンツを制作したり、UI / UXを改善したりできるのです。

また、流入数の多い検索クエリは、基本的には検索結果で上位表示されている記事です。その記事がなぜ上位表示されているのか分析したり、その記事に関連する記事を作ったりすれば、きっとサイトへのアクセス数がアップするでしょう。

このようにサイトに流入しているユーザーの検索クエリを把握することは、サイト改善に役立つのです。

Googleサーチコンソールで調べる

Googleサーチコンソールの画面キャプチャ

Googleが無料で提供しているサーチコンソール(Search Console)では、あなたのサイトに流入してきたユーザーの検索クエリを調べることができます。流入したユーザーだけでなく、検索結果に表示された検索クエリも確認できます。

左サイドメニュー「検索パフォーマンス」をクリックすると、上記キャプチャのような画面に遷移します。赤枠の上位のクエリにあなたのサイトに流入している、もしくは検索結果に表示された検索クエリが表示されるのです。

「クリック数」とは、検索結果であなたのサイトのコンテンツがクリックされた回数です。表示回数は、該当クエリが検索結果に表示された回数のこと。表示回数が多いクエリは、検索結果で上位に表示されている証拠です。

なぜそのクエリで上位に表示されているのか、クリック数はどうか?など分析することで、コンテンツ制作のヒントにすることができます。例えば、表示回数が多く、上位表示されているが、クリック数が少ない場合は、タイトルを変更することでクリック数が増える可能性が上がります。

また、そもそも流入を狙っているクエリの表示回数が少ないなら、上位に表示されないということです。記事をリライトしたりなど改善することで上位表示をまずは狙うのが良いでしょう。

このようにGoogleサーチコンソールを使って検索クエリを確認することで、サイト改善につながるのです。

Googleアナリティクスで調べる

Googleアナリティクスでもサイトやブログの検索クエリを確認することができます。Googleアナリティクスでは、サーチコンソールと違い、実際の流入数が確認できます。サーチコンソールで主に確認できるのは、検索結果での表示回数とクリックです。(クエリごとの平均順位やCTRも確認できます)

Googleアナリティクスは、サイトに流入したユーザーの行動について分析するツール。どんな検索クエリで流入しているのか、その流入数はどれくらいなのか、を確認できます。

これにより、流入数が多い検索クエリと関連性が高いコンテンツを制作したり、反対に流入数が少ない検索クエリに対策したコンテンツを制作したりなど、サイト改善につながる分析が可能になります。

Googleアナリティクスで検索クエリを確認するには初期設定が必要です。それについては以下に記載しましたので、まだの方は参考に設定しましょう。

初期設定の方法(GA4の設定)

Googleアナリティクス(GA4)を開いて以下キャプチャの手順に沿って設定していきます。

左メニューの最下部の設定をクリックし、プロパティの下部「Search Console のリンク」をクリックする。

次に画面右上の「リンク」ボタンをクリックします。

上記のような画面に遷移するので、右下「アカウントを選択」をクリック。

設定するアカウントを選択すると上記キャプチャのようにリストに表示されます。これで一旦設定は完了です。

GAで確認するにはまだわかりにくいので、サーチコンソールの項目をメニューに表示する設定を進めます。

GA4で左メニューから「レポート」を選択すると上記キャプチャのようなメニューが表示されるので、「ライブラリ」をクリックします。

次に「Search Console」が非公開になっているので、公開します。項目の右上の三点リーダーをクリックし、「公開」を選択します。

Googleアナリティクスの「レポート」のメニューに上記「Search Console」が表示されれば設定完了です。

SEOにおける検索クエリの活用方法

大切なのはここからです。検索クエリの意味や調べ方を理解しても意味がありません。それをSEOという文脈で活用しない限りは、あなたのメディアやブログはグロースしないからです。

ここからは検索クエリを調べたり、抽出した先にどう活かすのか、その方法を紹介していきます。

検索意図を正しく漏れなく理解してコンテンツを制作する

SEOコンテンツを制作するときの基本は、1つのキーワード(検索クエリ)を起点に記事を作ることです。

その時、検索意図を正しく漏れなく理解して、それに回答するようにコンテンツを制作することが大切です。これを意識した記事は、ユーザーの問題解決につながり信頼を得られます。また、Googleからも評価が高くなるでしょう。SEOコンテンツの本質は「ユーザーの問題解決」なのです。

ユーザーの問題を解決するためには、検索意図を正しく理解すること。これが最も大切です。記事を作るときは、内容が多くても、少なくてもだめ。検索ニーズを正しく見極めて、丁寧に回答するのです。

理想は、ユーザーが記事を読み終わってすぐに行動に移せるくらい具体性があること。ついつい抽象的な内容が多くなってしまいますが、具体的な内容が増えることで、ユーザーはすぐに行動に移せます。

検索意図を正しく理解するための考え方や調べ方は下記の記事に詳しくまとまめています。合わせて読んでみてください。

検索エンジンの解釈を理解しコンテンツを制作する

検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているか把握することもSEOでは大切です。主にGoogleでは検索クエリごとに色々な情報を出し分けています。

Googleで「焼き肉」と検索した結果の画面

例えば↑これは「焼き肉」とGoogleで検索したときの結果画面です。最上部にはマップが表示され、今いる地点から近い焼肉屋にピンが立っています。その下にはピンが立っている焼肉屋の情報が並んでいます。

また、右サイドバーには「焼肉」について、Wikipediaから抜粋した文章や写真が表示されています。これはGoogleがこの「焼き肉」という検索クエリを「ビジットインパーソンクエリ」「インフォメ―ショナルクエリ」と解釈しているのです。

次に検索ワードを変更し「焼き肉 通販」と入力してみます。

Googleで「焼き肉 通販」と検索した結果の画面

すると、検索ボックス下のメニューの順番が「すべて」「シッピング」「画像」「地図」「ニュース」「もっと見る」に変わりました。また、検索結果の最上部には、Googleショッピングの商品の一覧が表示されています。これは、Googleが「焼き肉 通販」という検索クエリをトランザクショナルクエリと解釈したことがわかります。

このようにGoogleはたくさんの検索クエリの検索意図を推測し、コンテンツを出し分けているのです。Googleなどの検索エンジンの解釈に合わせてコンテンツを用意することが、検索結果上位に表示させるには大切なのです。

サイトの目的に沿ったキーワード選定を行う

サイトの目的をしっかりと考えて、それに合わせてキーワード(検索クエリ)を選定し、コンテンツを制作していくことも大切です。

極端な例えですが、オンライン英会話のサービスを提供している会社が集客目的でブログを運営している場合、「ダイエット」とか「焼き肉」というキーワードでコンテンツを制作しても意味がありません。

仮に上記キーワードで検索結果に上位表示されて、流入数が増加しても、検索ニーズと提供しているサービスにギャップがありすぎるため、成果(申し込みなど)につながらないでしょう。

オンライン英会話に申し込んでくれそうな人が検索しそうな検索クエリを考えて、それぞれコンテンツを作っていくことが大事です。例えば「オンライン英会話 おすすめ」とか「オンライン英会話 安い」とか「英会話 オンライン」とか「英会話 サービス」とか「英会話 上達」とかですかね。

サイトの目的に沿って検索クエリを考え選定してかないと、自社サービスや商品の購入につながらない意味のないユーザーを集客することになってしまうのです。メディアやブログを運営している目的に合わせてキーワードを選定してく必要があるのです。

検索クエリの理解はSEOでは必須

自社メディアをグロースさせたい、ブログから収益を上げたいと思うならSEOは必須です。SEOといっても色々な知識がありますが、検索クエリ、検索意図の理解は、高品質なコンテンツを制作し集客を考えるなら避けては通れません。ぜひセットで覚えてください。

ユーザーは必ず悩みや不安、知りたいことがあって検索します。それを理解しユーザーの問題解決につながるコンテンツを制作することがSEOの本質です。検索エンジンというチャネルからソリューションを提供します。

これを読んでくれたあなたのメディアやブログが成長することを、陰ながら応援しています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

フリーランスとして活動中です。得意分野はSEO / コンテンツマーケ / Webマーケティング。(SEO歴6年)。主にフリーランス、ブログ運営に関する情報を発信していきます。

コメント

コメントする

目次