「フリーランスになりたいけど、最初の案件ってどうやって獲得したらいいの?」
「人に言える実績がないから自信がない…」
「ポートフォリオに載せるものがない自分なんて、相手にされるわけないよな…」
わかる。めちゃくちゃわかります。何を隠そう、これらの悩みはすべて、会社員を辞める前の僕が抱えていた不安そのものです。
「実績がないと仕事はもらえない。でも、仕事をもらわないと実績は作れない」
この“詰んでる”状況、どうすれば抜け出せるんだ?って、毎日考えていました。ですが、安心してください。この記事は、そんな八方塞がりな状況を突破するための「攻略本」です。
会社員としてのスキルや実績はあっても、「フリーランスとしての実績」は当然ゼロ。そんな僕が、どうやって最初の壁を乗り越え、案件を獲得したのか。その具体的なロードマップを僕の実体験ベースで徹底解説します。
読み終える頃には、あなたも「自分でもできるかも」と自信が湧き、最初の一歩を踏み出す勇気が出ているはずです。
結論:最初の案件は「スキル」ではなく「ポテンシャル」で獲得する
いきなりですが、この記事の最も重要な結論からお伝えします。
フリーランスとして最初の案件を獲得するために必要なのは、完璧な実績や華々しい経歴ではありません。
それは、あなたが持つ「専門スキルを正しく証明すること」と、「この人に任せれば未来でさらに貢献してくれそうだ、という期待値(=ポテンシャル)を感じてもらうこと」。この2つに尽きます。
「実績がないから仕事がもらえない…」というのは、正確ではありません。
正しくは、「クライアントに信頼される形で、自分のスキルとポテンシャルを提示できていない」だけなのです。
そのための第一歩は、まずあなたの「実績ゼロ」という思い込みを解きほぐすことから。具体的なテクニックの前に、まずはあなたのその不安を自信に変えるマインドセットから見ていきましょう。
不安を自信に。フリーランス「実績ゼロ」の正しい捉え方
案件獲得の具体的なテクニックに入る前に、まずはあなたのその「不安」を「自信」に変えるマインドセットについてお話しします。
多くの人が「実績ゼロ」という言葉の呪縛に苦しんでいますが、その捉え方を少し変えるだけで、世界は全く違って見えてきます。
企業が見ているのは「完成されたスキル」より「伸びしろ」
スキルより重要。「この人となら仕事がしたい」と思わせる人間力
あなたの人生すべてが「実績」。ポートフォリオの考え方を変えよう
企業が見ているのは「完成されたスキル」より「伸びしろ」
「実績のあるベテランが欲しい」という企業はもちろんいますが、すべての会社がそうではありません。
特に、僕らがこれから飛び込もうとしているベンチャーやスタートアップは、「完成されたスキル」よりも、自社のカルチャーにフィットし、共に成長してくれる「伸びしろ」に価値を感じてくれるケースが非常に多いです。
これは、株の投資に似ています。すでに上がりきった大企業の株を買うより、今はまだ無名でも、これから急成長しそうなベンチャー株に投資したい、と考える投資家がいるのと同じです。
クライアントとの面談で「実績はまだありませんが、この領域は3ヶ月で必ずキャッチアップします。御社と一緒に成長させてください」と熱意を伝えること。
そのポテンシャルこそが、実績ゼロのあなたにとって最大の武器になるのです。
スキルより重要。「この人となら仕事がしたい」と思わせる人間力
フリーランスの評価は、スキルの高さだけで決まるわけではありません。
僕がクライアントの立場なら、どんなにスキルが高くても、連絡が遅かったり、態度が悪かったりする人とは絶対に仕事をしたいと思いません。
企業側も、スキルと同じくらい、あるいはそれ以上に「信頼できる人柄」を重視しているのです。
実際に、企業の担当者1,000人を対象にした「Relance」の調査では、フリーランスを活用して困った点として「稼働が不安定でチームの進捗に影響が出た」「社内にノウハウが貯まらない」といった、スキル以前の課題が挙げられています。
そして、長期的な関係を築くためには「カルチャーフィットしているか」も重視すると結論づけているのです。
つまり、クライアントは「この人は私たちのチームの一員として、うまくやっていけるか?」を見ています。
どんなにスキルが高くても、連絡が遅かったり、態度が悪かったりする人とは、誰も仕事をしたいと思いませんよね。例えば、
- メールやチャットの返信は3時間以内にする
- オンライン会議では5分前には入室しておく
- 何かを依頼されたら、まず「承知いたしました。」と一報を入れる
こうした些細な行動の積み重ねが「この人なら安心して任せられる」という信頼に繋がります。
実績がないからこそ、この当たり前の部分を徹底することが、最初の信頼を勝ち取る鍵になるのです。
あなたの人生すべてが「実績」。ポートフォリオの考え方を変えよう
「ポートフォリオに載せるものがない」と悩む必要は一切ありません。
なぜなら、この記事で解説する「ポートフォリオ」とは、単なる過去の制作物ではないからです。
例えば、僕の自分史には「小学生時代、ドラクエのレベル上げの攻略法をノートにまとめて友人に教えていた」というエピソードがあります。これは見方を変えれば、「複雑な情報を整理し、他者にわかりやすく伝える能力」の証明になります。
あなたがこれまでスキルを学習してきた記録(例:GitHub)、個人で作ったこのブログ、SNSでの情報発信、さらには趣味でやり込んだゲームの攻略法まで、あなたの思考プロセスや情熱が伝わるもの全てが、立派なポートフォリオになり得ます。
大事なのは「こんなすごいものを作れます」という結果ではなく、「自分はこういう人間で、こんな風に考えて行動できます」というプロセスを見せることなのです。
【5ルート】未経験から最初の案件を獲得するための方法
マインドセットが整ったところで、いよいよ具体的なアクションプランです。
ここでは、僕自身も活用した、実績ゼロから最初の案件を獲得するための5つのルートを網羅的に解説します。それぞれにメリット・デメリットがあるので、あなたに合った方法を見つけるつもりで読み進めてみてください。
▼案件獲得ルート5つの特徴と攻略法
獲得ルート | 評価 | 特徴とワンポイントアドバイス |
①エージェント | ◎ | 単価・実績の質は最高レベル。ただし、未経験だと門前払いも。熱意とポテンシャルを伝えるポートフォリオが大事。 |
②知人・リファラル | ◎ | 信頼ベースなので最も確実。単価も高め。ただし、常に案件があるとは限らない再現性の低さがネック。 |
③SNS | 〇 | 中長期的な資産になるが、収益化は遅い。まずは実績作りより「有益な情報発信」と「仲間作り」を意識すべき。 |
④クラウドソーシング | △ | 収益化は速いが、単価が安く消耗しやすい。あくまで「最初の実績1件」と「評価」を獲るための場と割り切ることが重要。 |
⑤ブログ | 〇 | 最強のポートフォリオになり、高単価案件につながる可能性大。ただし、成果が出るまで最も時間がかかる。 |
①エージェント:プロに売り込んでもらう【僕の成功体験】
「エージェントなんて、実績のある人しか相手にしてくれないでしょ?」そう思う気持ち、よくわかります。
僕も登録する前は、門前払いされたらどうしようかと不安でした。ですが、ここでも考え方が重要です。エージェントは、あなたの「過去の実績」だけを見ているわけではありません。
彼らにとってあなたは「商品」。
そして彼らは「商品を売るプロ」です。彼らが「この人(商品)は、うちの会社(エージェント)の看板を背負わせても大丈夫そうだ」「将来性があって、クライアントに紹介すれば喜ばれそうだ」と感じてくれれば、喜んであなたの営業を代行してくれます。
僕自身、レバテックフリーランスなどの複数のエージェントに登録し、面談ではスキルシートに書かれた経歴以上に、「このブログでこんな情報発信をしています」「SEOのこの分野なら、誰よりも早くキャッチアップする自信があります」といった、自分の価値観や熱意、ポテンシャルを伝えることに全力を注ぎました。
その結果、今の仕事につながる素晴らしいご縁をいただくことができたのです。僕がフリーランスになるまでにやったことを詳しく書いた記事もあるので、合わせて読んでみてください。

▼フリーランスエージェントの例
エージェント名 | 特徴 |
レバテックフリーランス | 業界最大級の案件数を誇る、ITエンジニア・デザイナーに特化したエージェント。高単価な直請案件が多く、サポートも手厚い。まずはここに登録しておけば間違いないという安心感がある。 |
ITプロパートナーズ | 週2〜3日から働ける案件が豊富で、スタートアップやベンチャー企業の案件が多いのが特徴。他の仕事と両立したい人や、まずは副業から始めたい人にもおすすめ。 |
Midworks(ミッドワークス) | 正社員並みの手厚い福利厚生が魅力。案件が途切れた際の給与保障など、フリーランスの「不安」に寄り添うサービスが充実している。 |
テクフリ | 企業担当とキャリアカウンセラーの2名体制で手厚くサポートしてくれる。高単価な非公開案件も多く、3人に1人が収入120%UPを実現しているという実績も。 |
②知人・リファラル:信頼を仕事に変える
フリーランスの案件獲得において、最も確実性が高いルートの一つが、前職の同僚や上司、友人からの紹介(リファラル)です。
何を隠そう、僕自身もこの4年間で5回、つまり年に一度以上のペースで、知人やその紹介から仕事の機会をいただいています。
このルートの最大のメリットは、すでにある程度の信頼関係(=人間関係)が構築された状態からスタートできることです。お互いの人柄や仕事の進め方をなんとなく理解しているので、コミュニケーションが非常にスムーズに進みます。
また、間に仲介業者が入らないため、単価が高くなる傾向があるのも嬉しいポイントです。
ただし、このルートは再現性が低いのが難点。そこで重要なのが、ただ待っているだけでなく、自分から「種まき」をしておくこと。以下の表にまとめたようなアクションを、日頃から意識してみてください。
アクション | なぜ重要か?(僕の考え) |
退職時に円満退社を心がける | 立つ鳥跡を濁さず。元の職場から仕事をもらうケースは意外と多い。良好な関係を維持することが、将来の自分を助けることになる。 |
SNSで近況をカジュアルに報告する | 「フリーランスになりました」「今〇〇の勉強をしています」といった発信が、知人の記憶にあなたを留める。「そういえば…」のキッカケになる。 |
自分の「提供価値」を明確に伝える | ただ「仕事ください」では、誰も紹介できない。「〇〇領域のSEOなら、△△な形で貢献できます」と具体的に伝えることで、紹介の精度が上がる。 |
まずはgiveの精神で相談に乗る | 知人から仕事の相談をされたら、まずは無償でも全力でアドバイスする。その誠実な姿勢が「この人なら安心して紹介できる」という信頼に繋がる。 |
この地道な「種まき」が、ある日突然「そういえば、〇〇なことで困っている知人がいたな…」という、思わぬご縁に繋がるのです。
③SNS:学習過程を発信して未来のクライアントと繋がる
「SNSで仕事なんて、本当に取れるの?」と半信半疑になる気持ち、わかります。
ですが、正しく使えば、SNSは実績ゼロのフリーランスにとって最強の営業ツールになります。ポイントは「すごい自分」を見せることではありません。「日々成長している、誠実な自分」の学習過程そのものを発信するのです。
クライアントは、完成されたスキルだけでなく、あなたの学習意欲や人柄も見ています。
「この人は毎日コツコツ努力できるんだな」「この分野に本気で向き合っているんだな」と感じてもらえれば、それが信頼となり、未来の仕事につながります。
では、具体的にどうすればいいのか。僕がおすすめする、明日からできる具体的なアクションプランを表にまとめました。
▼SNSで未来の仕事につなげるためのアクションプラン
アクション | 具体的にやること | なぜ重要か?(僕の考え) |
プラットフォームを選ぶ | まずはTwitter(X)一択でOK。 | 140文字(今は280文字)という手軽さが、継続のハードルを下げてくれる。業界の最新情報も手に入りやすい。 |
プロフィールを最適化する | 肩書きに「〇〇(分野)のフリーランスを目指して勉強中」と明記。自己紹介文には「なぜその分野に興味を持ったか」「どんな価値を提供したいか」という想いを書く。 | 「自分は何者で、どこを目指しているのか」を明確にすることで、同じ目標を持つ仲間や、応援してくれる先輩と繋がりやすくなる。 |
「学習の足跡」を発信する | 「#今日の積み上げ」のようなハッシュタグを使い、「今日は〇〇を学んだ」「△△という本を読んで、□□だと思った」など、自分の言葉で学習記録を毎日投稿する。 | 完璧なアウトプットは不要。「学習し、成長している姿」そのものが、あなたのポテンシャルと熱意を証明する最高のコンテンツになる。 |
Giveの精神で交流する | 自分の専門分野で困っている投稿を見かけたら、知っている範囲で親切にアドバイスのリプライを送る。一方的な発信だけでなく、積極的に交流する。 | 自分の知識を惜しみなく提供する姿勢は、人柄の良さを伝え、「この人なら信頼できそうだ」と感じてもらうための最も効果的な方法。 |
SNSでの発信は、すぐに案件に繋がる特効薬ではありません。ですが、コツコツと続けることで、あなたの学習ノートがそのままポートフォリオになり、気づいたときには未来のクライアントや、かけがえのない仲間と繋がっているはずです。
④クラウドソーシング:割り切って「実績作り」に徹する
「クラウドソーシングは単価が安いからやめとけ」という意見、よく見かけますよね。
ぶっちゃけ、その通りな側面もあります。ですが、「最初の1件の実績を作る」という目的に限定すれば、これほど有効なルートは他にありません。
重要なのは、「お金を稼ぐ場所」ではなく、「未来の自分のために、評価と実績を“買う”場所」だと割り切ることです。
考えてみてください。5,000円の案件でも、それを完遂すればあなたのポートフォリオには「1件の実績」と、クライアントからの「星5つの評価」が刻まれます。
この最初の実績と評価が、次の10万円、20万円の案件に繋がるのです。そう考えれば、時給換算では割に合わないと感じる仕事も、未来への最高の自己投資だと思えませんか?
まずは、以下の代表的なサービスに登録してみることから始めましょう。
▼代表的なクラウドソーシングサービス
サービス名 | 特徴 |
クラウドワークス | 日本最大級のクラウドソーシングサイト。案件数が圧倒的に多く、ライティングやデータ入力など、未経験からでも始めやすいタスク形式の仕事が豊富。 |
ランサーズ | クラウドワークスと並ぶ大手サイト。こちらも案件数が多く、特にWeb制作やデザイン系のプロジェクト案件が充実している印象。 |
ココナラ | 自分のスキルを「商品」として出品する、スキルマーケット。ロゴ作成や占い、悩み相談など、ユニークなスキルを販売できるのが特徴。まずはワンコインからでも実績を積める。 |
とはいえ、ただ闇雲に提案しても消耗するだけです。消耗せずに、実績を獲得するための具体的なアクションプランを紹介します。
▼クラウドソーシング戦略的活用4ステップ
ステップ | 具体的にやること | なぜ重要か?(僕の考え) |
STEP1:プロフィールを全力で書く | 「初心者ですが、〇〇の領域で貢献したいです」「レスポンスの速さと丁寧なコミュニケーションには自信があります」など、スキル不足を補う熱意と人間性を具体的にアピールする。 | 発注者は、提案者のプロフィールを必ず見ます。ここで「この人は信頼できそうだ」と感じさせることが、提案文を読んでもらうための第一関門です。 |
STEP2:実績作りに繋がる案件を選ぶ | 「簡単」「誰でもできる」という案件ではなく、「マニュアル完備」「フィードバックあり」など、自分が成長できそうな案件を選ぶ。コンペ形式は避け、必ず実績になるタスク形式やプロジェクト形式を選ぶ。 | あなたの目的は「実績作り」。ただ作業をこなすのではなく、クライアントとのやり取りを通じて、次の案件に繋がる学びを得られる案件を選ぶのが賢い選択です。 |
STEP3:提案文は一通一通、魂を込める | テンプレートの使い回しは絶対にNG。募集要項を隅々まで読み込み、「なぜ自分がこの案件をやりたいのか」「自分ならどう貢献できるのか」を自分の言葉で伝える。 | 何十通も届くテンプレ営業文の中で、あなただけの熱意がこもった文章は、それだけでクライアントの目に留まります。 |
STEP4:期待を120%超える | 受注できたら、ゴールは「納品」ではありません。「この人にお願いして本当に良かった」と思わせる「感動体験」を提供することです。期待された納期より少し早く納品する、質問には即レスするなど、常に期待を上回る意識を持つ。 | これを徹底することで、クライアントは必ずあなたに良い評価を付けてくれます。その星5つの評価こそが、あなたが最初に手に入れるべき、お金以上の「実績」なのです。 |
⑤ブログ:最強のポートフォリオを育てる【torifの事例】
「ブログなんて、収益化するまで大変そう…」そう感じますよね。その通りです。
だからこそ、多くの人がブログを「収益化ツール」ではなく、「最強のポートフォリオ」として捉え直すことから始めるべきなのです。
考えてみてください。面接でポートフォリオを見せるとき、ただ完成品を並べるだけでは、あなたの思考プロセスや人柄までは伝わりません。しかし、ブログがあればどうでしょう。
《専門性の証明》
あなたが学んだ知識を記事としてアウトプットすることで、「この人はこの分野にこれだけ詳しいのか」という客観的な証明になります。
《思考の可視化》
なぜそのデザインにしたのか、なぜその技術を選んだのか。記事という形で思考のプロセスを言語化することで、あなたの問題解決能力をアピールできます。
継続力と熱意の証》
定期的に記事を更新し続けること。それ自体が、あなたの学習意欲やコミットメントの強さを物語るのです。
まさにこのブログ「torif」が、僕にとってのそれです。(まだまだ記事数が少ないので、偉そうに語れないのですが……)
「フリーランス」や「SEO」に関する記事を書き続けることで、「この領域の専門家なんだな」と読んでくれた人に認知してもらえます。
これは、どんなに立派な職務経歴書よりも力強く僕の価値を伝えてくれる、最高の営業ツールなのです。
難しく考える必要はありません。あなたがデザイナーなら、好きなアプリのUIを勝手に改善してみた考察記事でもいい。
エンジニアなら、学習中につまずいたエラーの解決方法をまとめた備忘録でもいいのです。その一つ一つの記事が、未来のあなたを助ける実績になります。
ブログを立ち上げたけど、記事の更新を続けられない…。と悩んでいる人のために継続するコツをまとめた記事もあるのでぜひ読んでみてください。

フリーランス最初の案件獲得に関するQ&A
最後に、多くの駆け出しフリーランスが抱えるであろう共通の疑問に、Q&A形式でお答えしていきます。
ここでの回答が、あなたの最後の一歩を後押しできれば嬉しいです。
Q. どのくらいのスキルレベルがあれば、案件に応募していいですか?
多くの人が悩むポイントですが、僕の答えは「完璧を目指す必要はまったくない」です。
もちろん、応募する案件の募集要項に書かれている必須スキル(例:Photoshopの基本操作ができる)は満たしているべきです。でも、「実務経験3年以上」のような条件は、あくまで企業側の「理想」であることがほとんど。
それよりも大事なのは、「今の自分にできること」と「できないこと(これから学ぶべきこと)」を正直に伝え、その上で「貢献したい」という熱意を示すことです。
「まだ〇〇の実務経験はありませんが、個人で△△のような学習を進めており、3ヶ月で必ず戦力になります」と伝えられれば、クライアントはあなたのポテンシャルを感じてくれるはずです。
Q. 提案文(営業文)には何を書けばいいですか?
テンプレートの丸写しは絶対にNGです。
僕がクライアントなら、そういう手抜きの提案文は見た瞬間に閉じます。何十通もの応募の中から選ばれるためには、「あなただけの言葉」で想いを伝えることが何よりも重要です。
僕が意識しているのは、以下の構成です。
- なぜこの案件に応募したのか:募集内容のどこに共感し、なぜ自分が力になりたいと思ったのか。
- 自分ならどう貢献できるか:自分のスキルや経験が、この案件のどの部分で、具体的にどう活かせるのか。
- スキル以外の強み:「報連相の速さには自信があります」「常に期待を超えるアウトプットを心がけています」など、人柄やスタンスを伝える。
この3点を、募集要項の言葉を借りながら、あなた自身の言葉で丁寧に綴れば、必ずその熱意は相手に伝わります。
Q. 最初の案件の単価は、どのくらいが相場ですか?
これは職種や案件内容によるので一概には言えませんが、僕からのアドバイスは「最初の1件は、単価を気にしすぎるな」です。
クラウドソーシングなどでは、文字単価0.5円のライティングや、5,000円のロゴデザインなど、時給換算すると最低賃金を下回るような案件も少なくありません。
ですが、思い出してください。最初の案件の目的は「お金を稼ぐこと」ではなく、「お金を払ってでも『実績』と『評価』を手に入れること」です。
5,000円で「クライアントワークを最後までやり遂げた」という経験と、「星5つの評価」が手に入るなら、それは未来への最高の投資です。
とはいえ、あまりに買い叩かれる必要もありません。
まずはクラウドソーシングなどで同じような案件の相場を調べ、その平均か、少し低いくらいの金額から始めてみるのが良いでしょう。自信がつけば、次の案件から堂々と交渉すればいいのです。
まとめ:最初の一歩は「知る」ことではなく「行動する」こと
今回は、実績ゼロのフリーランスが最初の案件を獲得するための、マインドセットの転換方法と5つの具体的なルートを解説しました。
この記事で一番伝えたかったのは、「実績がない」ことを嘆いて立ち止まるのではなく、今すぐできる小さなアクションを積み重ねることが何よりも重要だということです。
エージェント、SNS、ブログ…と、やることが多くて大変だと感じたかもしれません。ですが、すべてを一度に完璧にやる必要はありません。
もしあなたが「何から手をつければいいか分からない」と感じているなら、まずはこの記事を参考に、クラウドソーシングサイトに一つ登録し、あなたの言葉でプロフィールを完成させてみてください。
それが、あなたの未来を変える最も価値のある「最初の一歩」です。応援しています!
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